iPhone8の充電できない症状、修理方法や手順も大公開!
- 2021.07.05
- 2021.08.07
iPhone8を使っていて、充電しようと思ったら全く反応がなく充電できないという経験はありませんか?
もしかしてiphone8が壊れてしまったのでは?と思い、買い替えや機種変更を考える方もいるかもしれません。
今回ご紹介する記事は、あるユーザーから充電ができなくなったiPhone8が持ち込まれ、その原因と修理方法について解説しています。
お手持ちのiphone8が充電できなくなった際は、ぜひご参考にしてください。
目次
症状確認:iPhone8 充電しても電池がたまらない
故障したiPhone8を頂いてすぐ、故障原因を探るためにiPhone8にいくつの簡単なテストを行いました。
まず、故障したiPhone8に新品のバッテリーと電源コネクター、配線を用意して交換してみました。この目的は、「故障の原因がスマートフォン内部にあるのではなく外部部品にある」という可能性を排除するためです。
バッテリーと電源コネクター、配線を交換した後に、故障した機体をテストしてみましたが、相変わらず充電できません。
しかも、交換した新しいバッテリーは、88%ぐらいの電源状態を表示するはずなのですが、故障したiPhone8では僅か1%しか表示されていませんでした。しかし、ケーブルで充電した瞬間に振動反応が計測されます。次に、iPhone8にはワイヤレス充電機能が搭載されていますが、有線充電機能だけではなくワイヤレス充電機能がうまく機能しているかについてもテストしてみるとことにしました。結果は、故障したiPhone8はワイヤレス充電も故障しています。そしてこちらも有線充電と同じように、充電した瞬間に振動反応が計測されました。
これまでのiPhoneに関する修理経験では、先ほど行った2パターンの充電方法以外に、もう一つ「シャットダウン状態で充電する」ということも検証しなけれなりません。なので、再びシャットダウンした状態で故障したiPhone8に充電してみました。結果は、シャットダウン状態で充電した時の最大電流は900mAhぐらいにもなりましたが、故障したiPhone8は起動して待機画面に入った瞬間に、電流は直ぐに100~300mAhぐらいまで落ちてしまいます。計測の結果によって、故障したiPhone8はチャージシグナルを識別できた、ということが明らかになりました。
次に、故障したiPhone8をiTunesに接続してみましたが、問題なく接続に成功しました。
この結果によって、USB回路も正常に動いていることも確かめられました。更に、先ほど故障箇所を検証するため行った、新しいバッテリーと電源コネクター、配線に交換した時のテストの結果をみても、故障の原因が外部の部品によるものという可能性も完全に廃除できるでしょう。
iPhone8充電できない原因を分析
以上のような検証の結果によって、故障の原因はマザーボードのバッテリー検出回路にあると推測するすることができます。
そして、図面によれば、iPhone8のバッテリー検出回路は、バッテリーコネクターJ3200、抵抗R3202、R3201を通してプロセッサーA11やU1000と接続した電界効果トランジスタQ3200、Q3201によって構成されています。
iPhone8のバッテリー検出回路は旧式のiPhone機種とは違って、iPhone8はI2Cシリアルバス通信方式を採用しています。
次に、オシロスコープを使用して故障したiPhone8をテストしてみました。オシロスコープにある2つのテストプロッドを、それぞれ2番と3番の電池接続口に接続しました。
オシロスコープで表示される波長を比較してみると、3番の電池接続口で測定したI2C波長が不安定になっているのが分かります。なので、故障の原因は3番のバッテリー検出回路にあると判断することができます。
次に、オシロスコープにある2つのテストプロッドを抵抗R3202とR3201にそれぞれに接続し、オシロスコープの表示を見ると、I2Cの波長は正常に戻りました。
iPhone8の充電できない症状の修理方法
オシロスコープの波長計測により、今回故障したiPhone8の故障の原因は「電界効果トランジスタQ3201の不良」だと考えられます。電界効果トランジスタQ3201の不良が原因で、メインコントローラーが発信したI2C信号が正常に受信コントローラーに届きません。従って電界効果トランジスタQ3201を交換します。
故障修理後のテスト
修理作業が完了した後、有線充電器でスマートフォンに充電してみました。充電機能は正常に戻りました。バッテリー残量の表示も88%になっています。続いてワイヤレス充電もテストしました。同じく、ワイヤレス充電機能も正常でした。
以上、iPhone8充電トラブル実例に関する修理作業の考え方や手順でした。
iPhone8の充電出来ないあるいは充電してもたまらない症状の修理料金及び修理時間
iPhone8の充電出来ない症状あるいは充電してもたまらない症状の修理は基盤を修理しなければ直りません。通常修理よりも修理代金が高くなります。iPhone8の基盤修理料金は下記のリンクよりご確認下さい。修理時間は本店ではおおよそ3時間前後で修理可能です。それ以外の店舗の修理時間は各店舗までお問い合わせください。
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